2021-01-01から1年間の記事一覧
明日は大晦日、あさっては新年・・・時の流れは速いですね。 今年の締めくくりに、イタリアのフレスコバルディ(1583-1643)が作りました、「不協和音のカプリッチョ」”Capriccio di durezze” をご紹介します。 「カプリッチョ」というのは、「奇想曲」と訳され…
クリスマス、おめでとうございます。 昨日はどのようなクリスマスイブを過ごされたでしょうか。 私たちの教会でも、クリスマスイブ・キャンドル礼拝をささげました。 ところで、「今年の漢字」は「金」だったそうですね。 この字が選ばれた一番の理由は、オ…
クリスマスが目前となってきました。 今回は、イタリア・バロックの器楽作品の大家、アルカンジェロ・コレッリの「クリスマス協奏曲」から「パストラーレ」をご紹介いたします。 この作品は、「コンチェルト・グロッソ(合奏協奏曲)」と呼ばれるジャンルの…
前回に引き続き、フランスのティトゥルーズ(c.1562/63–1633)の「星々の造り主よ」、今回はその第3節です。 この第3節は、もともとの聖歌の旋律を、1行ごとに順々に対位法的に展開していくというスタイルで書かれています。 つまり、第1行の旋律のリチェル…
3回前のブログに、「今回から数回にわたって、『栄光の賛歌』をアップします」と書いて、4回このシリーズを続けるつもりでした。 しかし、先日アドベントの曲を収録して、早くアップしないとアドベントが終わってしまう (゚Д゚;) と思い(とは言ってもまだ10日…
今回は「栄光の賛歌(Gloria)」(作曲者不詳;18世紀イタリア)の7曲目、本来「主のみ聖なり」という歌詞が歌われる部分に該当するオルガン曲です。 ここの歌詞は「主のみ聖なり、主のみ王なり、主のみいと高し、イエス・キリストよ」と続いていきます。 「…
前回に引き続き「栄光の賛歌」(作曲者不詳;18世紀イタリア)です。 グレゴリオ聖歌をミサで歌う際に、奇数の節は聖歌そのものを歌い、偶数の節はオルガンの小曲を演奏するという「アルテルナティム」という方法が16~17世紀を中心に行われてきましたが、そ…
グレゴリオ聖歌にはいくつかのミサのための歌が収められていて、それぞれのミサには ”Gloria” (日本語で「栄光の賛歌」)という歌があります。 これは、「天のいと高きところには神に栄光、地には善意の人に平和あれ」という言葉に始まり、神の栄光をたたえ…
私たちの教会では、教会堂での礼拝に加え、月に2回、水曜日に別の場所を借りて礼拝をささげています。 ところが、月2回ですので、クリスマスまでに3回しか集まる機会がない・・・ということで、ちょっと気が早いですが、アドベントの賛美歌を弾きました。 「エ…
早いものでもう11月の後半、あと一週間ちょっとでクリスマスを待ち望むアドベントが始まります。 クリスマスは、神の独り子イエス・キリストがこの世界に生まれてくださったことのお祝いの日です。 イエスは神の子なので、イエス自身も神ということになりま…
一昨日の礼拝で、「子ども祝福の祈り」の時を持ちました。 いつもは「教会学校」という子どもの集まる礼拝に出ている子どもたちも、大人がたくさんいる礼拝に参加しました。 そして礼拝の中で、主なる神が子どもたちの歩みを祝福してくださるように祈り、「…
最近、重い曲が続きましたので、楽しい曲をご紹介します。 イタリアのジュゼッペ・ゲラルデスキ(1759-1815)の作った、「アレグレット」です。 岐阜県白川町の町民会館の、イタリア・バロック様式のパイプオルガン(辻オルガン制作)で演奏しました。 この…
私たちの教会では、今日の礼拝で久しぶりに聖餐式を行いました。 聖餐式というのは、イエス・キリストの十字架を覚えるための儀式で、十字架で裂かれたキリストの体を象徴するパンと、十字架で流された血を象徴するぶどうの杯をいただきます。 飲食を伴う式…
昨日は宗教改革記念日でした。 だからというわけでもないですが、ドイツのコラール(ルーテル教会の賛美歌)を一曲ご紹介します。 「愛するイエス」”Herzliebster Jesu” は、「私たちの罪(神に背くこと)を赦すために、イエス・キリストが十字架についてく…
ヨハン・パッヘルベルは、バロック時代にドイツの南部~中部で活躍した作曲家・オルガニストです。 現代では「パッヘルベルのカノン」の作曲者として非常に有名ですが、オルガン曲はそこまで有名ではないように思います。 しかし、「カノン」はもちろん名作…
前回、「イタリア・バロックの作品に倣って、賛美歌を『不協和と掛留』を多用した作品に編曲しました」と書きましたが、実際にモデルにした作品とはどのようなものだったのか。 その一つの例をご紹介します。 ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643)の『…
「罪=神との関係の破壊」という重い話を何回か書きましたが、もとはと言えば人間の側に原因があった「罪」ということについて、神の御子であるイエス・キリストが十字架という犠牲を払って、その解決を図ろうとしてくださったのは、驚くべきことだと言えま…
前回は「悲しみ」を感じさせる曲でしたので、今回は楽しい曲にしたいと思います。 イタリアの作曲家ガエターノ・ヴァレリ(1760-1822)の作曲したオルガン曲「ソナタ第5番」を弾きました。 シンプルな和声と親しみやすいメロディで、年代的にも近いピアノの…
前回書きましたエデンの園でのアダムとエバの生活、残念ながらそれは長くは続きませんでした。 神と彼らが交わした約束-「善悪の知識の木からは、実を取って食べることをしない」という約束を、彼らは破ってしまいました。 その結果、彼らはエデンの園を追…
聖書は、「全世界を造り、人間を造ったのは主なる神である」という記述から始まります。 主なる神は、ご自分が造った最初の人間-アダムとエバを、「エデンの園」というところに住まわせました。 そこは、いろいろな木が生えていて、木になる実を好きなだけ…
前回に引き続き、18世紀イタリアの作曲家(氏名不詳)の「メッサ・デル・ドッピオ」から、「キリエ(あわれみの賛歌)」です。 その中の「キリストよあわれみたまえ」という歌詞を3回歌う部分について、「アルテルナティム様式」(無伴奏のグレゴリオ聖歌と…
18世紀イタリアの作曲家(なんと名前が分かっていません)の作ったオルガン・ミサ曲「メッサ・デル・ドッピオ」から、「キリエ(あわれみの賛歌)」の最初の部分を演奏しました。 「あわれみの賛歌」は、「主よあわれみたまえ」という歌詞を3回、「キリスト…
イタリアのオルガン音楽が好きで、ずっと勉強を続けています。 あるイタリア・オルガンの講習会で、はじめて「トッカータ」という曲種を学んだときのことです。 先生がなんと「譜面通りに弾いてはいけません」ということをおっしゃって、 ( ゚Д゚) と表現した…
聖書は、「初めに神は天と地を創造された」という言葉で始まります。 主なる神はこの世界のすべてのものを造り、その中に人間を造られました。 そしてご自分がお造りになったすべてのもの(それにはもちろん人間も含まれます)をご覧になって、「極めて良い…
今回は、「天なる喜び」という賛美歌をご紹介いたします。 キリスト教では、人間をどういう存在であると考えるのでしょうか。 まず、大前提としてあげられるのは、「人間とは、主なる神(聖書に書かれた神)に愛されている存在である」ということです。 そう…
緑キリスト教会で牧師をしております、松田健志と申します。 このたび、ブログを始めることにしました。 リードオルガンの演奏(賛美歌とイタリアのオルガン曲を中心に)と、聖書の短いお話をお届けしたいと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。 オ…