彼らも私たちの内に
イエス・キリストが十字架につく前夜に語られた言葉が、聖書にいくつか書かれています。
その中に次のようなものがあります:
「父よ、あなたが私の内におられ、私があなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。彼らも私たちの内にいるようにしてください。」(ヨハネによる福音書17章21節)
神の独り子イエス・キリストは、父なる神に向って「すべての人を一つに、私たちの内に」と願われ、十字架につかれたのです。
現実のこの世界は、人々が神から離れ、愛を見失って生きている状態である、と言えます。
このような世界では争いが絶えず、現実に今も戦闘行為が行われています。
「人々が分断されている」、それがこの世界の現状~昔も今も~なのです。
こういう世界に来られたキリストは、十字架を通して神の愛を示し、神の愛の中に人々を一つにしようとされるのです。
信仰さえあれば、すべての問題は解決する、という甘いことではないかもしれません。
しかし、二千年前の十字架がなかったとしたら、私たちは今よりもさらに暗い闇の中を歩んで行かなければならないように思えるのです。
動画は、フランソワ・クープランの「修道院のミサ」から、キリエ第3番。
「キリストよ、あわれみたまえ」と歌われるべき部分をオルガンで弾くための作品です。